ダークスレイヤー側の勢力
賢き王、死者の王マルコヴァス
かつてダークスレイヤーとしばしば混同されたという、王冠を頂き青い法衣を着た骸骨姿の王。飢えし者たちを導くとされ、飢えて死んで世界や神々に怨嗟の心を抱えた者たちの地獄、餓鬼界と契約している。理想的な王や神の在り方をしばしば説くその姿は威厳と説得力に溢れている。
『修復者』天使長セシエル
黒髪に瞳孔の無い星をまぶしたような目をした、女性の相を持つ悔悟の天使。三章ではルインの援軍として駆け付け、船の女神ミゼステ戦でラヴナたちに助力した。別の世界では汚染され焼き尽くされた赤い星の都タラスを再生している。
『悲しみの天使』メルエル
かつて『アスギミリアの戦い』を止めたとされる位階の低い天使で、女性の相を持つ。現在は赤い星の都タラスで星の再生に携わっているが、天使長たちと同じ『悔悟と浄化の塔』に住む事を許されている。
『あの人がかつて愛していた人と同じものにした』と言って、髪と目の色を変えているが……。
『綾織り』のバゼリナ
かつて『蒼い城』に集められてダークスレイヤーに引き渡されたという秘神の一柱。通常は三柱で司る事の多い運命の糸を紡ぎ、結び、切るという権能を一柱で司り、かつ機織りと糸紡ぎの権能を持つ位の高い女神。現在は運命を操る権能は『正しく失われている』と語っているが、その意味は?
現在、作中では複雑に編んだ黒髪に虹色の瞳、薄桃色の祭服という姿で現れるが、これは『俗世の相』という人目に触れる時の姿であり、他に混沌の女神『鋏のバゼリガリ』の姿や異端審問官バゼルという人の姿と、様々な姿を取っており、得体の知れなさがあるがルインは全く気にしたり咎めたりする様子はない。女神たちの複雑性をよく理解しているからと思われる。そんな彼女が獰猛な狩猟の女神、モーンの前に現れた時の姿は『美しき織女の相』という、とても女性美溢れたもの。
また、第三章で彼女が機を織っていた美しい領域は、『ファティスの星の海』という名であり、そのまま解釈するなら『界央の地』を取り巻く十の至聖下の地の一つ、美の領域の星の海を意味している事になる。
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