泡の塊の如くに多くの世界が現れては時に消える無限世界イスターナル。
絶対者たちの座す至聖極まる地『界央の地』による秩序で束ねられた、尽きる事のない無数の世界郡。
しかしある時、この無限世界の構造に異を唱え、絶対者たちに唯一反旗を翻し、永遠の闘争に身を置いた戦士がいた。神々の不都合を封じた『永劫回帰獄』の黒い炎を纏い、封じられた戦士たちの力と武器を揮う闇の存在、ダークスレイヤー。
しかし、いつしか彼は忘れ去られ、その戦いも伝説として忘却されつつあった。
その激しい戦いぶりは見捨てられた多くの世界を救い、幾柱もの絶対者たちが斃され、ある時決定的な出来事が無限世界を揺るがしたと伝わる。
しかし、いつしか彼は忘れ去られ、その戦いも伝説として忘却されつつあった。
一方、緩慢に滅んでいく無限世界の中で、唯一『永遠の地』と呼ばれる豊かな世界ウロンダリアでは、八百年前の大戦を最後に訪れた長い平和に、不穏な退廃が漂い始めていた。
全てが漂着するとされる稀有な地ウロンダリアにおいて、ことさら特殊な漂着者とされる『眠り人』。二十人を最後に永遠の平和が訪れるとされていた予言は破られ、二十一番目の『眠り人』とされる男が流れ着く。彼を目覚めさせるのは『眠り女』と呼ばれるさまざまな種族の女性たち。
やがて目覚めた男は何を見、何と戦い、何処へ行くのか? 妙に多い美女たちの謎と、彼女たちとの関係は? 囁かれる『時の終わりの大戦』とは?
これは、『人なる神の時代』の隠された断絶と、我々が忘れた戦士の物語。
※総文字数は350万字を超える予定です。
※大長編なので、所々に単発エピソードを置いています。『※単発』とあるエピソードは話の進行に関係なく読めます。
広大な異世界ウロンダリアの沢山の物語の一つにして最重要エピソードである、『ダークスレイヤーの帰還』をピックアップした物語です。
政治・文化・言語まで設定された世界を舞台に、素敵なヒロインたちと硬骨な冒険が続いていきますが、やがて物語は多くの他の異世界や無限世界全域の問題を浮かび上がらせていきます。
※各章話の予定はその項をご覧ください。