
氷の女王サーリャは無限世界の外周であり、また世界の冷たい終焉の姿とされる『氷獄』の守護者であり、管理者でもある。そして『界央の地』の無名神『終焉』でもあり、無限世界の冷たい終焉とその後の世界を司っているともされている。また、至高の絶対者たる聖魔王の形式上の妻の一柱でもあるとても高位の女性存在だった。しかし、氷獄にあるものを探しに訪れたダークスレイヤーと非常に長く戦い続ける事になり、その長い戦いの中で自分を全く傷つけようとしないダークスレイヤーの誇り高い姿勢への関心が次第に深い理解へと変わり、いつしか彼を強く信頼するようになった。その後『アスギミリアの戦い』において聖魔王に離縁を告げ、巨神の主武器とされる『炎と氷の剣』の封印を解いてダークスレイヤー側についたが、界央の地は彼女に引き続き氷獄の管理者を任せたままという不可解な状態が続いている。
氷獄の管理者となる前の彼女は無限世界の辺境かつ、世界の終焉が近づいている雪と氷に閉ざされた冷たいディレニスにおいて、異界から訪れた神と、眠りについていた冷たい人々の主席、氷の女王サタとの間に不正な手段で生まれた存在でもある。これを知ったサーリャは父である主神コルベックとその一族を汚らわしいとして皆殺しにし結果的に彼らの神としての権能を全て得る事となった。しかし、その出生の秘密はまみえる事の叶わない我が子に様々なものを持たせてやりたいという母の強かな企みと愛によるものだった。
その後、『アスギミリアの戦い』において天使たちの中に正しさを見出したがゆえに自らを黒炎で焼いてしまったダークスレイヤーの魂を救いに身を挺して、結果的に非常に深い仲になってしまい現在に至っている。
彼女は現在の無限世界の隠された多くの歴史や欺瞞を知る女性の一人でもある。また、ある時から他の名高い悪女たちと奇妙な交流が出来、彼女たちの意思をはかりかねて困惑しつつも、どこか共感できるものを感じているという複雑な思いを抱いてもいる。冷たく、強く、聡明で美しいが、どこかに温かさや少女のような純粋さも垣間見える女性である。なお、左利き。
彼女はメインページで後ろ姿であることが多いが、振り向くとこんな感じである。
彼女のエピソードは時系列順に並べると以下のようになる。
・雪の白、血の赤 ※第二章読了後推奨
・氷の碧、炎の黒 ※第二章読了後推奨
・ディレニスの雪・前編 ※第三章読了後推奨
・ディレニスの雪・中編 ※第三章読了後推奨
・ディレニスの雪・後編 ※第三章読了後推奨
・氷獄のふたり・前編 ※第四章間話
・氷獄のふたり・後編 ※第四章間話
・ある戦いの果て ※第二章後日譚第二幕
また、ウロンダリア編には通称も名前も同じだが容姿の異なる人物が登場しているが、果たしてこれはどういう事だろうか?
いずれにせよ、この物語全般で重要な人物であることは間違いない。彼女の冷たい瞳には何が映っているのだろうか?
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