NOVEL

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前編・ハーダルの終焉

前編 ハーダルの終焉しゅうえん 長く栄えた世界ハーダルの大都市、神々の都ラーシュバードはかつての雄渾(ゆうこん)な都市も人々も、そして神々さえも見る影もなく焼き尽くされ、名のある多くの戦士もまた、全て炎に呑まれて同じ運命をたどった。──破滅...
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月の悪女は解き放たれる

月の悪女は解き放たれる──悪女など一人もいません。ただ、受け止められる方がいなかっただけです。──女神イシュクラダの言葉。 永劫回帰獄ネザーメアの中空に浮かぶ、頂上の見えない塔の中。 塔の螺旋階段らせんかいだんを上り続けていた男は長い時間の...
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永劫回帰獄の戦士

永劫回帰獄ネザーメアの戦士──我らはただ戦うために戦う。理由や目的さえもが我らの戦いを穢けがすのだから。──永劫回帰獄の戦士の言葉。 その地には月も星も太陽もなかった。この領域の象徴である闇そのものの黒い炎と、怒りと怨嗟えんさに満ちた魂たる...
『ダークスレイヤーの帰還』

作品紹介

泡の塊の如くに多くの世界が現れては時に消える無限世界イスターナル。 絶対者たちの座す至聖極まる地『界央セトラの地』による秩序で束ねられた、尽きる事のない無数の世界郡。 しかしある時、この無限世界の構造に異を唱え、絶対者たちに唯一反旗を翻し、...
『ダークスレイヤーの帰還』

プロローグ2・少年はその本を読む『ダークスレイヤーの帰還』

無限世界むげんせかいにおいてしばしば『永遠の地』と呼ばれるウロンダリア。その中心地域の上空には空に浮かぶ大陸や少なくない国々も存在していた。 このウロンダリアには特に古く由緒ある『八つの古王国こおうこく』と呼ばれる大国が存在している。ここは...
『ダークスレイヤーの帰還』

プロローグ1 最後の眠り人

「全てが漂着する地」……人はそこを古代の大王にちなんでウロンダリアと呼ぶ。 時間さえ曖昧で、人や神や魔はもちろん、世界まで漂着するこの地には、『眠り人』と呼ばれる存在が流れ着くことがあった。永い眠りののちに目覚めた彼らは素晴らしい技術や知識...